与贈工房物語⑤~自己組織化の渦が回る~

自己組織化の渦が回る

2017年に入り、さわさんが、「与贈工房主催のオンライン講座やろうよ」と言い出しました。そこで、さわさんと中西さんが運営、田原が講師を務めるオンライン講座の企画がキックオフしました。

私が心の底からやりたいことは何だろう?

集客がうまくいきそうだとか、そういうことをまったく無視して、自分の心の底に問いかけたときに浮かんできた言葉が「自己組織化」でした。
 
2012年に「反転授業の研究」というオンラインコミュニティを始め、グループでの共同学習について学んだときに出会ったのが、「コミュニティや組織の自己組織化」という言葉でした。
 
複雑系の科学を専攻して生物の自己組織化のことを学び、その後、オンライン教育を仕事にしてきた私にとって、オンラインコミュニティの自己組織化というテーマは、これまでやってきた点が線に繋がるテーマであり、まさに、コネクティングドッツを感じるものでした。
 
何度も、受講者に自己組織化が起こることを意図してオンライン講座をやってきましたが、その運営方法のコアな部分を、周りに伝えきれずにいました。
 
私の心の底から沸き上がってきた言葉は、

 

コミュニティに自己組織化が起こるメカニズムを伝えたい。
仲間を増やして、世界に自己組織化の渦を起こしたい。

 

というものでした。

ターゲットのことなどまったく考えずに、「自己組織化コミュニティの作り方」という講座をリリースしました。

「はっきり言って、この講座は分りにくいです」

と明言している講座紹介のページを見て、「直感的に面白そうだと思った!」という人たちがすごい勢いで申し込んできました。

あっという間に30人の定員が満席になり、増席を繰り返していくうちに、約100名が集まりました。講座を行うには、分りやすいメリットを伝えないと人が集まらないという常識が、自分の中で音を立てて崩れ落ちました。
※「自己組織化コミュニティの作り方」講座紹介ページ

約100名で2ヶ月間のオンラインワークショップを行ったところ、様々なドラマが生まれ、関係性が紡がれ、自己組織化が起こりました。そのプロセスを通して、自己組織化のメカニズムについての理解が深まりました。

進むべき方向が明確になりました。