与贈工房物語②~与贈工房・誕生前のプロセス~
与贈工房・誕生前のプロセス
組織を設計して、そこに人間を当てはめていくのではなく、人間の活動から組織や制度が生まれていくというプロセスは、どのように生まれるのか?
そんな疑問を持ちながら、2016年の9月に「生きるためのX」というプロジェクトを始めました。これは、安冨歩さんの「生きるための経済学」「生きるための論語」にヒントを得て、「何かのために生きる」のではなく、「生きるために何かがある」という反転を起こすための試みでした。まずは、このテーマで、いろいろな人とZoomを使ってオンラインの対話を行っていきました。
何をどうしたらよいか分からないけれど、動いているうちに何かが見えてくると思ったのです。「生きるためのX」とは、何のためのプロジェクトなのか?どこへ向かっているのか?分らないままに進んでいきました。とりあえずは、動きながら対話のWebメディアを作ろうと想い、中西寿道さん(中西さん)にWeb制作のサポートをお願いしました。
※生きるためのX
その頃、生命的パラダイムで生きるとは、どういうことだろうか?という問いを心に抱いて、毎月10万円の予算をペイフォワードに使うことを1年間続けるプロジェクトなどを行っていました。いろんなところから声がかかって次々と単発プロジェクトが始まり、自分のキャパシティを超えて一杯一杯になっている状態でした.
それらをまとめて仕組み化したらということで、創発的な活動に関心を持っていたコンサルタントの平手喬久さん(てっちさん)が、仕組み化をいっしょにやってくれることになりました。
仕事の全体を俯瞰して仕組み化するために、「生きるためのX」プロジェクトと合流しました。そこに、「田原さんの活動を手伝うよ」と、以前から様々な活動を共にしていた佐藤さわさん(さわさん)、杉岡一樹さん(スギオカさん)が加わりました。また、フィズヨビのQ&Aを長年担当してくれていた浅井英臣さん(浅井さん)も加わり、6人のチームが生まれました。
何かのために生きるのではなく
生きるために何かがあるのだ。
その時点で明確な形はなく、この言葉だけが漂っていました。