2018年12月29日

2018年12月29日
与贈工房通信12月29日号「断片化と全体性の二極を循環する」
田原です。
2018年最後の与贈工房通信なので、
今年を振り返っていきたいと思います。
与贈工房の活動は、
世界のパラダイムシフトの促進です。
そうすると、
与贈工房のメンバーの個人の内側に起こること、
与贈工房の組織の中で起こること、
社会で起こること、
が、相似形になってくるんです。
次のようなステップで進んでいます。
1)これまではまり込んでいた枠の存在に気づく。
2)枠を否定し、外に出ていく。
3)活動内容を語る言葉が見つからない日々が続く。
4)旧い枠と対立する形で新しい枠を作る。
5)新旧の枠を統合して全体性を回復する。
これが、個人のレベルでも、組織のレベルでも、社会のレベルでも、
同時に起こっているような気がしています。
断片化、物質化へ向いた方向性が極まっていくと、
個人が利益を最大化する方向に偏りすぎて、
社会が機能不全化してしまいます。
それを身体でキャッチした人たちが、
対極として、全体性、生命へ向いた方向へと転換し、
二項対立が浮かび上がってきます。
これは、パラダイムシフトのプロセスの途中で、
これから、さらに、全体性と生命へと向かう極が、
強まっていったあと、
両者が統合されていくのではないかなとイメージしています。
与贈工房は、「いのちのはたらき」を大事にするということを掲げていますが、
人数が増えてきて、作業量が増えてくると、
どうやって効率化していくかというテーマにぶつかります。
創発的に動いていく部分と、
自動化して効率化していく部分とを、
バランスさせる必要が出てきています。
機械論的な要素を、
内側に取り込んでいくことになります。
そのときに、無自覚に取り込むと、
自己矛盾を起こすので、
前提を問い直したり、
一度解体したりして、
与贈工房的に再解釈していく必要があります。
たとえば、自己組織化の学びのプロセスには、
起こっていく順序があるのですが、
それを書き出すと、
「段階」のように見えたり、
「上下関係」のように見えたりします。
その順序を示すことで、
ヒエラルキー構造を用いた外発的動機付けが
発動してしまうのは嫌だなと思うわけです。
しかし、全体の構造が見えてくると、
断片化、物質化の極へ近づくにつれて現れてくる現象と、
全体性、生命化の極へ近づくにつれて現れてくる現象があり、
それぞれを明確にして違いを示すことができれば、
各自が自分の現在地を把握したうえで、
学びを進めていけるんじゃないかと思うようになりました。
そこで、与贈工房が提供している生命的な学びを、
次のように構造化してみました。1)自律・協働の学び ⇒オンライン反転授業、Zoom革命共創サロン
2)変容・源と繋がる ⇒自己組織化マインドセット、いのちと繋がる共創起業家コミュニティサロン
3)二重生命状態・共創 ⇒自己組織化コミュニティの作り方
1)の体験があると、2)のテーマが見えてくるし、
2)の学びが進むと、1)の場を作りやすくなってくる。
2)の体験があると、3)のテーマが見えてくるし、
3)の学びが進むと、2)の場を作りやすくなってくる。
そういう関係性が見えることで、
生命的な学びが促進され、
パラダイムシフトのプロセスが進んでいけばと思っています。
存在としては、誰もが対等で、
それぞれの位置からの声を出すことで、
場の学びが進んでいくということに腹落ちしていれば、
このような構造が示されても、
「上下関係」のような感覚が発動しないはずです。
だからこそ、1)の「オンライン反転授業」では、
存在として対等というところから学びあうという前提に立つことが、
本質的に重要であり、生命的な学びの重要な入り口になります。
◆「Zoomを使ったオンライン講座の開き方」の無料説明会
お互いにいのちを大切にしあうと、内側からエネルギーが湧きだして、
そのエネルギーを使って学ぶようになると、
どんどん学ぶことができる。
僕は、最近、それを、共創エンジンと呼んでいます。
ファシリテーターが、共創エンジンをサポートし、
グループで共創エンジンを回しながら学んでいく学びは、
喜びと楽しさに溢れています。
だから、それをオンラインで実現できれば、
脱落しないオンライン講座ができるのです。
このことを、実践に基づいて伝えられるのは、
私たち以外には知りません。
企業の人材育成よりも先に進んでいることが分かったので、
2019年には、企業にも提供していきます。
1/6の無料説明会で、その一端をお話します。
https://peraichi.com/landing_pages/view/zoom-online-course
◆いのちと繋がる共創起業家コミュニティサロン1月期申し込み
いのつなサロンでは、このテーマに惹かれて集まってきた人たちの
深い対話が進行しています。
生命的な組織では、
歪みを感じた人が声を出し、
それを受け止めた人たちが対話と内省を行い、
個人と組織とが変容していくことが、
進む道を見出していく基本プロセスです。
対話を通した個人と組織の変容を、
オンラインで体験を通して習得していくことができる貴重な場になっています。
1月期の申し込みの締め切りは、12月31日です。
https://peraichi.com/landing_pages/view/cocreationcommunity
◆田原真人が大阪大学に行きます。
1月17日の午後、田原真人が大阪大学でワークショップを行います。
Zoomが分断されている世界をどのように繋ぎ直し、
人々の世界観を変え、
学び方を変え、
組織を変え、
社会を変えていく可能性があるのかをテーマに、
ハイブリッド形式のワークショップを行います。
詳しくは、次号で説明しますが、取り急ぎ、予定を押さえておいてください!
与贈工房通信編集後記「さわの今日の一言」はこちら